<Header>
<Author: 許渾>
<Title: 咸陽城東樓>
<Format: 格式不明>
<Year: 2000>
<BookName: 校注唐詩解釈辞典>
<Translator: 松浦友久>
<style: 現代文無假名>
<style2: 日本現代譯文無假名標注>
<TranslatedTitle: 咸陽城（かんやうじゃう）の東樓（とうろう）>
<BookPage: 150-155>
<UsedPage: 6>
<Feature: 1, 2, 4>
<End Header>
<Poem>
一上高城萬里愁，
蒹葭楊柳似汀洲。
溪雲初起日沈閣，
山雨欲來風滿樓。
鳥下綠蕪秦苑夕，
蟬鳴黃葉漢宮秋。
行人莫問當年事，
故國東來渭水流。
<End Poem>
<Translation>
古き都咸陽の高い城壁の上$に建つ東楼$にのぼって眺めやれば、$一面の荒涼たる風景に$わが胸中の愁いは万里のはてまで広がりゆく。オギやアッなどが生い茂って柳の枝が青々としだれるさまは、まるで川辺の砂地のよう$昔の栄華をしのぶ面影さえない$。
$遠くを眺めやれば$、曇が折りしも谷間から湧きおとって、太陽が$西の$高殿のかげへと沈みゆく。山あいからひと雨来ようとして、$まず$風がこの高楼のなかへ$吹きこみ$満ちわたる。 
$名も知れぬ野$鳥が舞いおり、日の暮れゆく荒れはてた緑の草
むら、あのあたりにはかつて素の美しい御苑が置かれていた。蟬が黄ばんだ葉かげで鳴く$あの林の$あたり、そこは秋の気はいただよう漢の宮殿の跡。 
旅人よ、あの華やかなりし秦漢時代のことは、どうか$この私に$
たずねないでほしい。この敵き都付近にあって永遠に変らぬものは、ただ東へ向かって流れつづける渭水の流れだけであるから。
<End Translation>
<Formatted Translation>
古き都咸陽の高い城壁の上$に建つ東楼$にのぼって眺めやれば、$一面の荒涼たる風景に$わが胸中の愁いは万里のはてまで広がりゆく。
オギやアッなどが生い茂って柳の枝が青々としだれるさまは、まるで川辺の砂地のよう$昔の栄華をしのぶ面影さえない$。
$遠くを眺めやれば$、曇が折りしも谷間から湧きおとって、太陽が$西の$高殿のかげへと沈みゆく。
山あいからひと雨来ようとして、$まず$風がこの高楼のなかへ$吹きこみ$満ちわたる。 
$名も知れぬ野$鳥が舞いおり、日の暮れゆく荒れはてた緑の草
むら、あのあたりにはかつて素の美しい御苑が置かれていた。
蟬が黄ばんだ葉かげで鳴く$あの林の$あたり、そこは秋の気はいただよう漢の宮殿の跡。 
旅人よ、あの華やかなりし秦漢時代のことは、どうか$この私に$
たずねないでほしい。
この敵き都付近にあって永遠に変らぬものは、ただ東へ向かって流れつづける渭水の流れだけであるから。
<End Formatted Translation>